どーも、いちかです。
トレーニングベンチを探していると、1万円前後のものから数万円以上するものまで、実にさまざまな製品が見つかります。
耐荷重、角度調整、折りたたみ機能など、比較する項目も多い。
高いものほど良さそうに見えるけれど、果たしてそこまでお金をかける必要があるのか。
私が2017年に購入したのは、14,800円のPure Rise製フラットインクラインベンチです。
それから約9年が経過しましたが、現在も現役。安定感があり、角度調整も十分で、これまで故障もありません。
控えめに言って、文句なしです。
もちろん、高価なベンチにはそれなりの理由があります。しかし、私自身は1万円台のベンチで十分満足できています。
一方、今から新しく購入するとしたら、少し考え方が変わる部分もあります。
今回は、約9年間の使用経験を交えながら、トレーニングベンチ選びで本当に重視したいポイントを解説します。
トレーニングベンチ選びで重視したい3つのこと
最初に結論をお伝えすると、私がベンチ選びで重視するのは次の3つです。
- 耐荷重と安定性に十分な余裕があること
- 自分が使いたい角度に調整できること
- 体格や設置環境に合っていること
価格や機能の多さも気になりますが、優先順位としてはこの3つが上です。
例えば、デクラインや90度までの角度調整ができても、その機能を使わなければ意味がありません。
反対に、どれほど安くても、耐荷重が不足していたり、安定性に不安があったりする製品は選ぶべきではないでしょう。
つまり、必要な機能と、妥協してはいけない性能を分けて考えることが大切です。
実際に私が長年使ってきたベンチも、まさにこの考え方に当てはまります。
14,800円のベンチを約9年間使ってわかったこと
まずは、私が実際に使用しているベンチを紹介します。
購入したのは2017年。Pure Rise(ピュアライズ)のフラットインクラインベンチです。
Pure Rise フラットインクラインベンチのスペック
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| ブランド | Pure Rise(ピュアライズ) |
| 種類 | フラットインクラインベンチ |
| 購入年 | 2017年 |
| 購入価格 | 14,800円 |
| 公称耐荷重 | 150kg |
| 背もたれ角度 | 0〜70度・11段階 |
| 座面角度 | 0度・12度・45度の3段階 |
| 背もたれサイズ | 長さ80cm × 幅23cm |
| 座面サイズ | 長さ30cm × 幅24cm |
| 脚部の寸法 | 長さ118cm × 幅50cm × 高さ45cm |
| 本体重量 | 約14.5kg |
※角度調整範囲は手元に残っていた当時の製品資料で確認しました。耐荷重・寸法・重量は過去の販売情報を参考にした数値であり、メーカーの公式資料による照合はできていません。

※掲載画像は実際に撮影したベンチをもとに、背景や一部の描写をAIで加工したものです。外観の細部が実物と異なる可能性があります。
安定感も角度調整も、控えめに言って文句なし
約9年間使ってきましたが、使い勝手に大きな不満はありません。
まず、安定感がある。
トレーニング中に気になるようなガタつきもなく、問題なく使用できています。
そして、角度調整が細かくできるのも気に入っているポイントです。
背もたれは0〜70度の11段階。座面も3段階で角度を変更できます。
背もたれは16度、23度、30度、36度、42度と細かく設定でき、種目やフォームに合わせて調整しやすい構造です。
実際の調整角度は以下のとおり。
| 部位 | 調整角度 |
|---|---|
| 背もたれ | 0°・16°・23°・30°・36°・42°・48°・53°・59°・64°・70° |
| 座面 | 0°・12°・45° |
シートの使い心地にも問題はなく、これまで故障したこともありません。
現在は時々使用する程度ですが、購入から約9年が経過しても使い続けられています。
もちろん、毎日同じ頻度や重量で使用し続けたわけではありませんし、高価格帯の製品と直接比較したわけでもありません。
それでも、購入価格を考えれば十分すぎるほど満足しています。
結局、デクラインも90度調整も必要なかった
トレーニングベンチには、デクラインに対応したものや、背もたれを90度まで起こせる製品もあります。
機能が多いと、それだけで魅力的に見えるものです。
しかし、私の場合、デクラインも90度までの角度調整も必要ありませんでした。
もちろん、これらの機能が無意味というわけではありません。
デクラインプレスを行う人や、背もたれを垂直に近づけてショルダープレスをしたい人には役立ちます。
ただ、私には必要なかった。
実際に長年使ってみて、機能が多いことと使いやすいことは、必ずしも同じではないと感じています。
今から買い直すなら、耐荷重は見直したい
ここまで満足しているベンチですが、今から新しく購入するなら、一つ見直したい部分があります。
それが耐荷重です。
私が使用しているベンチの公称耐荷重は150kg。
現在のベンチに不具合があるわけではありませんが、今後の使用重量や安全面を考えると、もう少し余裕のある製品を検討したいところです。
ただし、耐荷重は数値が大きければ何でもよいわけではありません。
その数値がどのような条件で測定されたものなのか、フレームや角度調整機構が十分な強度を備えているかも重要です。
私なら、使わない機能を増やすより、耐荷重や安定性にお金をかけたい。
これが約9年間使用してきたうえでの、現在の考えです。
フラットとインクライン、結局どちらを選ぶべき?
ベンチの種類で迷っているなら、まず考えたいのがフラットベンチとインクラインベンチの違いです。
| 種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| フラットベンチ | 背もたれが水平で固定 | フラット種目が中心の人 |
| インクライン対応 | 背もたれを斜め上に調整できる | 胸や肩の種目を増やしたい人 |
| デクライン対応 | 頭側を低くする角度にも対応 | デクライン種目を行いたい人 |
※フラット・インクライン・デクラインの複数機能を備えた製品もあります。
フラットベンチで十分な人
フラットベンチは、背もたれが水平に固定されたシンプルなタイプです。
ダンベルプレスやダンベルフライ、ワンハンドローイングなど、さまざまな種目に使えます。
角度調整機構がないため構造が比較的シンプルで、価格を抑えやすい製品もあります。
一方、インクラインダンベルプレスのように、背もたれを起こして行う種目には対応できません。
フラットで行う種目だけで十分という人なら、無理に調整式を購入する必要はないでしょう。
私がインクライン対応を選ぶ理由
私なら、今からホームジム用にベンチを購入するとしても、フラットとインクラインの両方に対応した製品を選びます。
理由は単純で、使える種目の幅が広がるからです。
フラットダンベルプレスに加えて、インクラインダンベルプレスや角度をつけたダンベルフライなどにも対応できます。
また、ベンチの角度によって、運動中の筋肉の活動が変わることも研究で報告されています。
2020年の研究では、トレーニング経験者30人を対象に、バーベルベンチプレスの角度を0〜60度に変えて筋活動を測定しました。
その結果、大胸筋上部の筋活動は30度で最も高い値を示し、角度が大きくなると三角筋前部の活動が高まる傾向が見られました。
一方、2016年の研究では、大胸筋上部の筋活動について、動作全体で見た場合には角度間で差が確認されず、一部の動作局面では30度や45度で高くなる結果が報告されています。
ただし、どちらも短期的な筋電図の研究です。
筋活動が高いからといって、その角度が長期的な筋肥大に必ず最適とは限りません。また、バーベルを使った研究結果をダンベルにもそのまま当てはめることはできません。
それでも、角度を変えて種目を使い分けられることは、調整式ベンチの実用的なメリットです。
ダンベルで胸や肩を幅広く鍛えたい人には、インクライン対応をおすすめします。
デクラインや90度調整が必要になるケース
デクライン機能は、頭側を低くした姿勢でプレスなどを行いたい人に向いています。
また、背もたれを90度近くまで起こせる製品は、アップライトに近い姿勢でショルダープレスを行いたい場合に便利です。
ただし、これらがなければ十分なトレーニングができないわけではありません。
自分の行う種目やフォームに応じて、必要性を判断すればよいと思います。
トレーニングベンチを購入する前に確認したい6つのポイント
ここからは、実際に購入する際に確認しておきたいポイントを解説します。
1. 耐荷重|数字が大きければ安全とは限らない
まず確認したいのが耐荷重です。
ベンチには自分の体重だけでなく、使用するダンベルやバーベルの重量も加わります。
さらに、トレーニング中には身体や器具の動きによる負荷も生じます。
そのため、体重と使用重量の合計が公称耐荷重を下回っていれば必ず安全、というわけではありません。
また、メーカーによって耐荷重の表示条件が異なる点にも注意が必要です。
静止状態での荷重試験結果を記載している製品もあり、その数字をそのまま動作中の使用可能重量と解釈することはできません。
メーカーが定める使用条件を確認し、十分な余裕のある製品を選びましょう。
2. 安定性|高重量を扱うほど重要になる
ベンチの安定性も欠かせません。
座ったり寝たりしたときに大きくガタつくようでは、トレーニングに集中しにくくなります。
特に高重量を扱う場合は、フレームの構造や脚の接地部分、角度調整機構の固定状態などを確認したいところです。
ただし、本体が重ければ必ず安定する、耐荷重が大きければ絶対にガタつかない、というわけでもありません。
可能なら実物に触れて確認するのが理想です。
また、どれほど頑丈なベンチでも、組み立て不良やボルトの緩みがあれば危険です。使用前には固定状態を確認し、破損や異常なガタつきがあれば使用を中止してください。
3. 角度調整|段階数より実際に使う角度
調整式ベンチを選ぶ際は、角度の調整範囲を確認しましょう。
背もたれを細かく調整できれば、種目やフォームに合わせやすくなります。
ただし、段階数が多ければ多いほど優れているとは限りません。
例えば、フラット状態にできるか、インクラインプレスに使いたい角度があるか、必要に応じてショルダープレスに対応できるか。
こうした点を確認した方が実用的です。
また、背もたれだけでなく座面にも角度調整機能があると、インクライン時に姿勢を安定させやすくなる場合があります。
私が使用しているベンチも背もたれ11段階、座面3段階の調整が可能で、不満なく使えています。
4. シートの高さ・幅・硬さ|体格との相性
見落としやすいのがシートの形状です。
例えば、ベンチが高すぎると足裏を床にしっかりつけにくくなります。
シートの幅が広すぎれば肩の動きが気になることがあり、狭すぎれば身体を安定させにくい場合もあります。
また、柔らかいシートが必ずしも使いやすいとは限りません。
身体が沈み込みすぎず、姿勢を保ちやすい硬さが理想です。
調整式の場合は、背もたれと座面の隙間も確認しておきたいところです。
可能であれば実際に寝てみて、足の接地感や背中の収まりを確かめましょう。
5. 収納性|置けることと使えることは別
ホームジムでは、設置スペースも重要です。
折りたたみ式や立てて収納できるベンチは、限られたスペースを活用したい人には便利でしょう。
ただし、収納時のサイズだけで判断するのはおすすめしません。
重要なのは、ベンチを広げた状態で十分なトレーニングスペースを確保できることです。
ダンベルを使用する場合は、腕を動かすための空間も必要です。
パワーラックと組み合わせるなら、ベンチの脚やフレームがラックに干渉しないかも確認しておきましょう。
収納しやすくても、毎回のトレーニングで使いにくければ本末転倒です。
6. 価格|安さだけでなく長く使えるかを考える
私は14,800円のベンチを約9年間使ってきました。
そのため、高価なベンチでなければ満足できないとは考えていません。
ただし、安ければ何でもよいという意味でもありません。
高価格帯の製品には、フレームの剛性や調整機構の精度、シートの品質などに優れたものもあります。
それらが自分のトレーニングに必要なら、お金をかける価値はあるでしょう。
購入価格だけでなく、保証内容や交換部品の入手しやすさも確認しておくと安心です。
長く使用する器具だからこそ、価格と必要な性能のバランスを考えて選びたいところです。
高価なベンチを選ぶべき人、選ばなくてもいい人
ここまでの内容を踏まえると、誰もが高価なベンチを購入する必要はありません。
目的によって、優先すべきポイントは変わります。
| 目的・使用環境 | 優先したいポイント |
|---|---|
| フラット種目が中心 | 安定性とシンプルな構造 |
| 胸や肩を幅広く鍛えたい | フラット・インクライン両対応 |
| 高重量を扱う | 耐荷重の条件、フレームや固定機構 |
| スペースが限られる | 使用時の安定性と収納性 |
例えば、軽めのダンベルでフラット種目を中心に行う人と、高重量のダンベルプレスを行う人では、求める性能が異なります。
前者であれば、必要な安全条件を満たす比較的安価な製品でも十分かもしれません。
一方、後者であれば、耐荷重や安定性を重視して上位製品を検討する価値があります。
私自身、長年使ってきたベンチには満足していますが、今から購入するなら耐荷重にもう少し余裕のある製品を検討します。
ただ、それは「高いベンチが欲しい」という話ではありません。
必要な性能にお金をかけたい、ということです。
実際に製品を比較するときも、価格や機能の数だけでなく、今回紹介したポイントを確認してみてください。
条件別に比較するトレーニングベンチ3選
ここまで、トレーニングベンチの選び方について解説してきました。
では、実際に購入するならどのような製品が候補になるのでしょうか。
今回は、比較的手頃な価格で購入できる調整式ベンチを3つ紹介します。
なお、いずれも私が実際に使用した製品ではありません。公開されている仕様をもとに比較しているため、使用感や耐久性を保証するものではない点はご了承ください。
① 角度調整の幅を重視するなら|YouTen BW-AJB01
背もたれ10段階、座面5段階の調整に加え、フットレストなども備えた4WAYタイプです。
さまざまな種目でベンチを使い分けたい人にとって、候補になる製品だと思います。
一方、機能が多い分、本当に必要な調整機能なのかは購入前に考えておきたいところです。
価格:10,800円~(税込、送料別) (2026/11/2時点) |
② 価格と収納性を重視するなら|YouTen BW-AJB06
比較的安価で、折りたたみ式の3WAYトレーニングベンチです。
限られた予算やスペースでホームジムを作りたい人には、検討しやすい選択肢でしょう。
ただし、販売ページ内で耐荷重の表記に相違があるため、高重量での使用を考えている場合は、購入前に販売店へ確認することをおすすめします。
価格:6,480円~(税込、送料別) (2026/11/2時点) |
③ デクラインや垂直に近い角度も使いたいなら|FIELDOOR 3WAYベンチ
フラット・インクライン・デクラインに対応した調整式ベンチです。
背もたれは最大92度まで調整でき、ショルダープレスなどで背もたれを垂直に近づけたい人にも向いています。
一方、重量は約19kgあるため、頻繁に移動させる場合は扱いやすさも確認しておきたいところです。
価格:11,440円(税込、送料無料) (2026/11/2時点) |
私ならどれを選ぶ?
私が今から購入するとしたら、まず重視するのは耐荷重の条件と安定性です。
そのうえで、普段使う角度に調整できる製品を選びます。
多機能な製品にも魅力はありますが、必要のない機能を増やすことが目的ではありません。
今回の3製品はそれぞれ特徴が異なるため、価格だけでなく、自分の使用重量やトレーニング内容、設置スペースを考えて比較してみてください。
ちなみに上記の3商品であれば価格面だけで私が選ぶなら②YouTen BW-AJB06ですが、安定感を重視される方なら①と③の方がいいかもしれません。
※上記の商品リンクにはアフィリエイト広告が含まれています。価格・仕様・在庫状況は変更される可能性があります。
まとめ|私なら機能の多さより、長く使えることを選ぶ
トレーニングベンチを選ぶ際は、次のポイントを確認しましょう。
- 耐荷重と安定性に十分な余裕があるか
- 必要な角度調整ができるか
- シートの高さや形状が体格に合っているか
- 設置スペースに無理がないか
- 価格と性能のバランスに納得できるか
私が2017年に購入したベンチは14,800円でした。
それから約9年が経過した現在も使い続けており、十分に満足しています。
高価で多機能な製品が適している人もいれば、比較的安価な製品で十分な人もいるでしょう。
大切なのは、価格や機能の多さに惑わされず、自分に必要な性能を見極めること。
そして、安全性に配慮しながら長く使える一台を選ぶことです。
それが、約9年間トレーニングベンチを使ってきた私の結論です。
ホームジムの器具選びについては、以下の記事でも紹介しています。
自分に合ったベンチとダンベルを揃え、無理なくトレーニングを続けられる環境を作っていきましょう。
参考資料
- Rodríguez-Ridao D, et al. (2020). Effect of Five Bench Inclinations on the Electromyographic Activity of the Pectoralis Major, Anterior Deltoid, and Triceps Brachii during the Bench Press Exercise
- Lauver JD, et al. (2016). Influence of Bench Angle on Upper Extremity Muscular Activation during Bench Press Exercise
※Pure Riseの角度調整仕様は購入当時の製品資料、その他の製品仕様は過去の販売情報を参考にしています。