筋トレ・栄養

筋肥大が停滞したら何を見直す?セット数・頻度・フォームを変えた実体験

どーも、いちかです。

筋トレを頑張っているのに、以前のように重量が伸びない。身体の変化も感じられない。

そんなとき、もっとセット数を増やした方がいいのか、それとも今のやり方を見直すべきなのか、迷いますよね。

私も2023年末から約1年8か月、筋肥大や重量の伸び悩みを経験しました。

当時は休息日なしの4分割で、胸だけでも1回34セット。それだけトレーニングしていても、成長は停滞〜微増という状態が続いていました。

そこで2025年8月から、セット数・頻度・フォームを大きく見直すことにしました。

現在は疲労やトレーニング時間が減り、以前よりも対象筋への負荷を意識したフォームで、かつて扱っていた重量に近づいています。

筋肥大が停滞したからといって、トレーニング量を増やすことだけが答えではありません。

今回は、私自身の経験を振り返りながら、筋肥大に関する研究も交えてお話しします。

約1年8か月、筋肥大が停滞していた

大会後の成長から一転、停滞するように

私は2012年から筋トレを続けており、2023年にはベストボディジャパンに出場しました。

大会後の7月から11月ごろまでは重量も順調に伸び、筋肉が大きくなっている実感がありました。

もちろん、減量後の体重や筋肉内のグリコーゲン・水分量の回復も影響していたはずなので、見た目の変化がすべて筋肥大によるものだったとは言えません。

それでも、長年続けてきたトレーニングで成長を実感できるのは、うれしいものです。

ところが、2023年末ごろから徐々に伸びが鈍くなり、2025年7月まで停滞〜微増という状態が続きました。

なぜ結果が出ないのに続けていたのか

当時は胸5種目34セット、背中7種目34セット、腕6種目30セットなど、かなりのハイボリュームでトレーニングしていました。

しかも休息日なしの4分割。1回のトレーニング時間は約1時間45分です。

今振り返ると、ずいぶん多かったと思います。

それでも、なかなかやり方を変えられませんでした。

というのも、ハイボリュームを始めた当初は、実際に大きく成長できていたからです。

その成功体験があったので、この方法が正解だと思い込み、いつの間にかほかの選択肢を考えなくなっていました。

また、決められたメニューをすべてこなすこと自体に、達成感を得ていた部分もあったのかもしれません。

しかし、どれだけトレーニングしても、以前のように伸びてくれない。

次第に、このまま続けても身体をただ痛めつけているだけなのではないか、と感じるようになりました。

それが、トレーニングを見直すきっかけでした。

ハイボリュームが悪いわけではありません。ただ、以前うまくいった方法が、今の自分にも最適とは限らない。

14年以上続けてきた私にとっても、大きな気づきでした。

2025年8月から見直した3つのこと

1.種目数とセット数を段階的に減らした

まずはメニューを整理し、種目数とセット数を減らしました。

いきなり現在のセット数にしたわけではなく、胸は34→20→15セット、背中は34→24→18セットと、段階的に調整しています。

実際の変化がこちらです。

部位見直し前現在削減率
胸3415−56%
背中3418−47%
腕(二頭・三頭合計)3018−40%
大腿四頭筋1712−29%
ハムストリングス97−22%
三角筋前部84−50%
三角筋中部168−50%
三角筋後部105−50%

※いずれも1回のトレーニングにおけるセット数です。現在の腕は二頭9セット・三頭9セット。脚は筋群ごとのカウントで、複合種目の重複があり得ます。臀筋は含みません。以前と現在では頻度も異なるため、週当たりのセット数を直接比較したものではありません。

胸は半分以下、肩も以前の半分ほどになっています。

これだけ減らしたのは、少ないセット数の方が筋肥大に有利だと考えたからではありません。

それまでの私にはトレーニング量が多すぎたのではないかと疑い、一つひとつのセットに集中できる量を探ることにしたのです。

2.休息日を取り入れた

以前は4分割を休息日なしで回していましたが、現在は4日トレーニングして1日休むサイクルを基本にしています。

頻度を上げれば、1回あたりのセット数を分散できるという利点があります。一方で、疲労や生活への負担も考える必要があります。

私は筋トレが好きなので、できることなら毎日でもやりたいタイプです。

それでも今は、次のトレーニングで十分なパフォーマンスを発揮できるか、仕事や日常生活とのバランスはどうか、といった部分も意識するようになりました。

3.重量を一度下げ、フォームを見直した

今回、特に大きく考え方を変えた部分です。

以前は扱う重量を伸ばすことに意識が向きすぎていたように思います。

そこで一度重量を下げ、対象筋に負荷をかけることを優先するようにしました。

例えばベンチプレスでは、以前より少しゆっくりとした一定のテンポで動作し、反動やレッグドライブに頼らないようにしています。

反復の途中でできるだけ負荷を抜かず、胸が開いていく感覚に集中しながら、挙げるときは胸を閉じるようなイメージです。

もちろん、これが誰にとっても理想的なフォームというわけではありません。レッグドライブそのものが悪いわけでもありません。

あくまでも、対象筋への負荷を意識するために、私が取り入れた方法です。

そして、軽い重量で効かせること自体が目的ではありません。

そのフォームのまま、重量や回数を伸ばしていくこと。

今はこれを大切にしています。

トレーニングを見直して何が変わったのか

2025年8月から約1年2か月。見直しによる変化をいくつか実感しています。

インクラインプレスの重量が戻ってきた

具体的な例として、インクラインプレスの記録を紹介します。

時期重量回数
フォーム見直し前80kg10回
重量を下げた時期60kg12回
2026年10月現在75kg10回

一度60kgまで重量を下げましたが、現在は75kgで10回まで戻ってきました。

以前の80kg×10回にはまだ届いていません。

それでも、対象筋への負荷を以前より意識したフォームで、ここまで重量を戻せていることには手応えがあります。

ただし、フォームや動作条件が変わっているため、以前と現在の重量だけで筋力や筋肥大の向上を証明することはできません。

今後もフォームを維持しながら、少しずつ記録を伸ばしていきたいと思っています。

トレーニング時間が25分短くなった

時間の変化も大きなものでした。

以前は1回約1時間45分かかっていましたが、現在は約1時間20分。25分ほど短縮できています。

さらに休息日も設けたことで、以前より疲労が軽くなり、生活にも余裕が生まれました。

筋トレは大切な趣味ですが、仕事もあれば、ほかにやりたいこともあります。

トレーニングの内容に納得しながら、自分の時間も確保できるようになったことは、私にとってうれしい変化でした。

筋肉の見た目にも少しずつ変化が

筋肥大については、明らかに筋肉が太くなったと言い切れるほどの変化はありません。

ただ、以前より筋肉に丸みが出てきたり、輪郭や胸の中央の境目がはっきりしてきたりしたように感じています。

見直し前後で体重に大きな違いはありませんが、体脂肪や水分量などによっても見た目は変わります。

そのため、筋肥大の成果については慎重に判断したいところです。

また、今回はセット数・頻度・フォームをまとめて変更しているため、どの変更がどの程度影響したのかもわかりません。

それでも、以前よりも納得できるトレーニングができていることは、私にとって確かな変化です。

研究ではセット数・頻度・「効き」をどう考える?

私の経験だけでは、すべての人に当てはまる結論は出せません。

ここで、関連する研究も確認しておきましょう。

セット数は多いほど筋肥大に有利なのか

Pellandらが2026年に発表したメタ分析では、67研究・2,058人のデータをもとに、週当たりのセット数や頻度と筋肥大・筋力向上の関係が検討されています。[1]

結果として、セット数が増えるほど平均的には筋肥大効果も高まる一方、追加したセットから得られる効果は次第に小さくなる傾向が示されました。

これを「収穫逓減」と呼びます。

つまり、セット数を増やすことには意味がありますが、増やした分だけ同じように成長するわけではないということです。

なお、この研究は「セット数を減らせば筋肥大する」と示したものではありません。最適な量には個人差があり、研究で扱う週セット数と、私の1回あたりのセット数も単純には比較できません。

頻度は高い方がよいのか

Schoenfeldらの2019年のメタ分析では、週当たりのトレーニング量を揃えた場合、頻度の高低による筋肥大効果に明確な差は確認されませんでした。[2]

2026年のPellandらの分析でも、頻度そのものの追加的な効果は小さい可能性が示されています。[1]

ただし、頻度にはトレーニング量を分散できるという実用的なメリットがあります。

週に何回鍛えるかだけでなく、各セットのパフォーマンスや回復、生活への負担も含めて考えることが大切だと思います。

トレーニング頻度と週セット数の関係については、別記事『筋肥大は週何回・何セットが最適?』で、研究結果や具体的なセット配分例を交えて詳しく解説しています。

筋肉に「効いている感覚」は重要なのか

Schoenfeldらの2018年の研究では、筋トレ未経験の男性30人を対象に、筋肉の収縮を意識する方法と、動作の結果に意識を向ける方法が比較されました。[3]

8週間後、筋肉の収縮を意識したグループでは、肘を曲げる筋群の筋厚がより大きく増加しました。一方、大腿四頭筋では明確な差は確認されませんでした。

対象が初心者であることも含め、すべての筋肉やトレーニング経験者に同じ結果が当てはまるとは限りません。

私も今は対象筋への意識を大切にしていますが、それだけで良いトレーニングだと判断するつもりはありません。

フォームや可動域、重量・回数の推移も合わせて確認するようにしています。

筋肥大が停滞したら、私ならこの順番で見直す

ここまでの経験と研究を踏まえて、もし私が再び筋肥大の停滞を感じたら、次の順番で確認したいと思います。

  1. 本当に停滞しているか
    重量・回数だけでなく、フォームや可動域、体重、身体の変化を確認する。
  2. 食事と回復は十分か
    摂取カロリーやタンパク質、睡眠、疲労の蓄積を見直す。
  3. 各セットの質を保てているか
    重量を追うあまり、反動が増えたり可動域が狭くなったりしていないかを確認する。
  4. ボリュームと頻度は適切か
    刺激が不足しているなら増やすことも考え、疲労が強いなら減らすことも検討する。
  5. 変更後の経過を記録する
    一度に多くの要素を変えず、一定期間続けてから判断する。

私にとって大きかったのは、トレーニングをたくさんこなすことと、筋肉を成長させることは、必ずしも同じではないと気づけたことです。

今の方法で順調に伸びているなら、無理に変える必要はありません。

反対に、長い間結果が出ていないなら、一度立ち止まって考えてみてもよいのではないでしょうか。

まとめ:過去の成功体験にとらわれすぎないこと

私は約1年8か月の停滞を経て、トレーニングを大きく見直しました。

セット数を減らし、休息日を取り入れ、フォームも調整した結果、以前より疲労とトレーニング時間が減り、重量も少しずつ戻ってきています。

筋肥大については、まだ客観的に大きな成果を確認できたわけではありません。

それでも、今のトレーニングには以前とは違った手応えがあります。

思えば、最初に大きく成長できた方法だったからこそ、長い間そのやり方にこだわってしまったのだと思います。

でも、身体もトレーニング経験も変化していくものです。

以前の自分に合っていた方法が、今の自分にも合っているとは限りません。

14年以上筋トレを続けていても、まだまだ学ぶことはあります。

これからも過去の成功体験にとらわれすぎず、自分の身体と記録を見ながら、より良い方法を探していきたいと思います。

今回の経験が、同じように伸び悩んでいる方の参考になればうれしいです。


参考文献

  1. Pelland JC, et al. (2026). The Resistance Training Dose Response: Meta-Regressions Exploring the Effects of Weekly Volume and Frequency on Muscle Hypertrophy and Strength Gains. Sports Medicine, 56, 481–505. 論文を見る
  2. Schoenfeld BJ, Grgic J, Krieger J. (2019). How many times per week should a muscle be trained to maximize muscle hypertrophy? A systematic review and meta-analysis of studies examining the effects of resistance training frequency. Journal of Sports Sciences, 37(11), 1286–1295. 論文を見る
  3. Schoenfeld BJ, et al. (2018). Differential effects of attentional focus strategies during long-term resistance training. European Journal of Sport Science, 18(5), 705–712. 論文を見る

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